愛なき世界

愛なき世界

愛なき世界

植物みたいに、脳も愛もない生き物になれれば、一番面倒がなくて気楽なんだけど。本村はため息をつく。思考も感情もないはずの植物が、人間よりも他者を受容し、 飄々 と生きているように見えるのはなんとも皮肉だ。

三浦しおんさんの新作。ののはな通信も良かったけど、これも面白かった。

男ともだち

男ともだち (文春文庫)

男ともだち (文春文庫)

「できてるよ。少なくとも世の中は平等じゃない。傷つけたら返ってくる? 優しくしたら大切にされる? そんなわけない。自分を傷つけた人はいつか報いを受けるって思わなきゃ、やっていけない時があるのはわかる。そう信じたい人は信じたらいいと思う。でも、私はそんなの見たことなかったな。たとえば、クリスマスの思い出とか」

面白い。

僕たちはファッションの力で世界を変える ザ・イノウエ・ブラザーズという生き方

清史は、清史なりにショックを受けているのだろう。恵まれた環境にいると思っていた自分たちのほうが些細なことで落ち込んだり、あんまり幸せそうでなかったりする。そして好きな仕事をしていても、辛いと感じることさえある。その違いはなんなのか。頭では、幸せがお金で買えないことはわかっていたつもりでも、ここにはそんな自分たちの思い込みや、さらには自分たちの思い上がりを凌駕してしまう“前向きな力”があった。祖先から受け継いできた土地を守り、大切な財産であるアルパカを守る。それは、アンデス地方の伝統文化や生活様式の火を絶やしてはいけないという強い意志であり、誇りでもあった。

すごい良かった。

[映]アムリタ

「最原さん、何読んでるんです?」 「HUNTER×HUNTERの三十八巻です」 「出てない!」  ダメだった。

面白かった。

愛がなんだ

愛がなんだ (角川文庫)

愛がなんだ (角川文庫)

言いなりになる、とか、相手がつけあがる、とか、関係性、とか、葉子はよく口にするが、それらは彼女の独特な人間関係観、もしくは恋愛観である、と、私は思っているので、えへへ、と 曖昧 に笑う。私のなかに言いなりだのつけあがるだのという言葉は、存在しない。存在するのはただ、好きである、と、好きでない、ということのみだ。けれどこれも、きっと私独特の人間関係観であり恋愛観であり、葉子には意味不明なのだろう。私は言いなりにはなっていないし、マモちゃんはつけあがったりしないよ、とは、だから私は言わない。

改めて角田さんの文章好きだなぁという感じで面白かった。

【新版】UI GRAPHICS 成功事例と思想から学ぶ、これからのインターフェイスデザインとUX

【新版】UI GRAPHICS 成功事例と思想から学ぶ、これからのインターフェイスデザインとUX

【新版】UI GRAPHICS 成功事例と思想から学ぶ、これからのインターフェイスデザインとUX

  • 作者: 安藤剛,水野勝仁,萩原俊矢,ドミニク・チェン,菅俊一,鹿野護,有馬トモユキ,渡邊恵太,須齋佑紀/津?将氏,庄野祐輔,藤田夏海,塚田有那,増川草介??栂木一徳
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2018/10/19
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る