ダマシ×ダマシ Xシリーズ

永田が言った、拗ねてるの、という言葉が何度も頭の中を巡った。拗ねているというか、僻んでいるというか、とにかくマイナス思考である。蝙蝠がいる暗い洞窟の中でエコーするみたいな思考だ。  もしかしたら、ちっぽけなことかもしれない。まだわからない。三十代くらいになったら、これがちっぽけなことだとわかりそうな気もする。でも、このまま三十代になってしまったら、自分自身がちっぽけだと確定してしまいそうだ。

Xシリーズ最終巻。ページを読み進めると、あぁこれは終わりの話なんだなぁと感じてしまう寂しさから始まる。 χの悲劇もそうだったけど、色々積み上げてきた中終わりに向かっていて、このキャラクターはこれ以上は出てこないのかなぁなんで考えると、寂しい気持ちになる。

Xシリーズの中では 5 年間らしくて、登場人物それぞれ進んだなぁと思いつつ、エピローグが泣けてしょうがない。