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ハーモニー

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ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

「でも、本は重くてかさばるよ、持ち歩くには」
「うん、重くてかさばるから持ってるんだよ、霧慧さん。重くてかさばるのは、いまや反社会的行為なんだ」

人間は進歩すればするほど、死人に近づいてゆくの。  というより、限りなく死人に近づいてゆくことを進歩と呼ぶのよ。

けれど、民主主義以降、人々を律するものは、王様みたいに上から抑えつけるんじゃなくて、人々のなかに移っていった。みんなが自分で自分を律することになっていったんだよ。
みんなひとりひとりのなかにあるものが敵だった場合、わたしたちはどうすればいいの。
いまの生命主義っていうのは、その極限で、同時に成れの果てでもあるんだ。