愚者のエンドロール

愚者のエンドロール <古典部>シリーズ (角川文庫)

愚者のエンドロール <古典部>シリーズ (角川文庫)

「言わなかったっけ、僕は福部里志に才能がないことを知っているって。例えば僕はホームジストに憧れる。でも、僕はそれにはなれないんだ。僕には、深遠なる知識の迷宮にとことん分け入っていこうという気概が決定的に欠けている。もし摩耶花がホームズに興味を傾ければ、保証してもいい、三ヶ月で僕は抜かれるね。いろんなジャンルの玄関先をちょっと覗いて、パンフレットにスタンプを押してまわる。それが僕にできるせいぜいのことさ。第一人者にはなれないよ」